「イエスは重ねて言われた。『あなたがたに平和があるように。父が私をお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす。』そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。『聖霊を受けなさい』」ヨハネによる福音書20:21-22
復活されたイエスは弟子たちのいる場所を訪れ、ペトロに「私の羊を飼いなさい」と三度言われました。例のあの「三度」です。呪いの言葉さえ口にしながらイエスなんか知らない!関係ない!と「三度」否んでしまったあのことを、悔やんでも悔やみきれない闇の中での出来事をイエスは明らかにし、「ヨハネの子シモン、私を愛しているか」と三度も訊ね、さらに許しを与えられました。
深い許しを受け入れるには勇気がいります。自分の罪をはっきり認め、悔い改めが必要だからです。ペトロはイエスの許しを受け、力を与えられて扉を開け、宣教の道を再び歩き出すことができました。でもペトロは立派な人に変身したわけではなく、いつものペテロのまま、ただ聖霊に導かれ聖霊の助けを信じて一歩を踏み出したのだと想像できます。イエスは弟子たちに息を吹きかけて「聖霊を受けなさい」と言われました。
神が人を創造された時、命の息を吹き入れられたことを思い起こします。私達は許されて何度でも新しく生き直すことができる、そのようなメッセージが聖霊なのだと思います。その聖霊が私達を満たした、これがペンテコステの出来事です。私達もこの喜ばしい恵みをお互いに確かめ合い、さらなる一歩を歩みだしたいと願います。
平井祐美子(日本クリスチャンアカデミー関東活動センター運営委員)