「『キリスト・イエスは罪人を救うために世に来られた」という言葉は真実であり、全て受け入れるに値します。私は、その罪人の頭です。」(聖書:テモテへの手紙一・2:13)
8月は平和について思いを巡らす時が多くある月です。とりわけ昨今のウクライナやミャンマーの状況、みじかなコロナやカルトによって脅かされている世界や日本の状況を考える時、真のシャロームを希求する私たちの祈りは熱く切実なものとなります。
その祈りの中から聞こえてくる上からの言葉、キリスト教の信仰の核心を一言で言い表した言葉と、「私はその罪人の頭です」と直ちに応答する信仰の対話・・・。今、私たちの世界はこの対話の心から最も遠い状況が繰り広げられていることに気付かされます。自己中心的な正義と責任転嫁の応酬の中で世界は滅亡の危機にさらされています。キリスト・イエスの罪の赦しの前に自らを立たせ、そこから生き始める歩みへと引き返 されなければ、闇の支配する世界から逃れる術は閉ざされていると思わざるを得ません。この交わりが近くでも遠くでも実現しますように。
秋山徹 (日本キリスト教団総幹事)