「あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。
人の子は仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのである。」(マルコ10:43-45)

の出来事から、1年を迎えます。
昨年2月、誰がウクライナの現在を予想し、またこれほど、これからも長く続くことを想像し得たでしょうか。
主よ、憐れんでください。
ウクライナでの出来事を、彼らだけの出来事とすることのないように。
我らも同じく銃を向け、あなたからの命を奪い、奪われる当事者としてつながる、その痛みと罪とを自覚させてくださいますように。
被造物として、等しくその罪にある者として祈り向き合うことができますように。

12年目の3.11を迎えようとしています。
主よ、憐れんでください。
故郷を奪われ、生業を奪われ、あるべき存在や家族の形が奪われた方々の、今なお続く苦しみを忘れぬように。
自分に降りかかる経済的負担ばかりに目を向け彼らの痛みを忘れ、軽々しく原子力に頼ろうとする我らに思慮と謙遜の想いをお与えください。

不寛容と対立と傲慢と自己中心と孤独と…多くの痛みで溢れる世界であり、社会であり、自分自身です。
多くの痛みといびつさを抱え歩む我らとこの世界に、あなたからの大いなる憐れみと正義、そして平安を請い願います。

そして、このような世の、私たち一人一人の痛みと罪とを憐れみ、十字架に向かってくださった主イエスに心から感謝いたします。
私たちの現在の罪と痛みとに先立って、憐れみ痛んでくださったあなたの十字架。
私たち一人一人があなたの十字架の命を生きる中で、平和のために祈り働く者とさせてくださいますように。

2023年、主の御苦しみのレントを覚えて。

学生キリスト教友愛会(SCF)主事 野田 沢

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