沖縄を覚えて 基督教イースト・エイジャ・ミッション
◆沖縄を覚えて
国内唯一の地上戦で住民を巻き込んだ沖縄戦では、戦闘員の軍人よりジュネーブ条約で保護されるべき非戦闘員の住民の犠牲者の数が上回りました。住民の戦死者は15万人は下らないと言われています。戦場の沖縄では米軍が取り上げた土地を次々に本土攻撃用の航空基地にしてきました。
また、沖縄戦は、沖縄県民への差別と偏見の歴史を背景に行われました。薩摩による武力進攻と支配、明治政府による琉球処分、皇民化政策と本土側からの差別感情は沖縄戦で頂点に達しました。沖縄の歴史と文化を無視して、本土決戦の「捨て石」とされたのが沖縄戦でした。
歴史を改ざんして、同じ過ちを繰り返させないためにも、目覚めて祈りたいと思います。
また、在日米軍基地の70%が国土面積の0.6%の沖縄に集中しています。それは沖縄を「捨て石」とした日本の政策の結果であり、環境破壊をもたらし、自立した地域経済の発展を阻害してきました。また、終戦直後から現在に至るまで、米軍兵士による、子どもや女性をはじめとする沖縄住民への暴力殺傷事件が横行しています。沖縄の人びとが望むのは、被害者にも加害者にもならないための「基地の返還」です。辺野古新基地建設を阻止する座り込み行動は、今も毎日続いています。
沖縄の新基地建設阻止は、沖縄で負わなければならない課題ではありません。沖縄の、アジアの、世界の<いのちを守る>闘いを覚えて、今まで以上に覚え、共に祈り、働きたいのです。
◆基督教イースト・エイジャ・ミッション
1.団体の解説
当法人の歴史は1884年に遡ります。ドイツとスイス両教会によって東亜伝道会(OAM)が結成され、日本宣教の一つに選ばれたのが富坂でした。
①富坂キリスト教センターは1976年以来、キリスト教社会倫理の学際共同研究とエキュメニカルな研修会を柱に、過去の反省に基づき、教会の福音宣教に協力しつつ歩んでいます。
②山上国際学寮は、Unity and DiversityとLife for Tomorrowの理念のもと、2009年4月に開設されました。国際交流を平和運動と位置付け、国内外の研究員・学生が共に生活し、成長することを目指しています。
③京都宗教学際研究所は、ドイツEMSとNCC宗教研究所の諸宗教間対話プログラムに二十数年前から協力し、豊かな人的国際交流の具体化とともに諸宗教間対話の実質化を目指しています。
④富坂子どもの家は、2011年よりモンテッソーリ教育法に基づいた教具教材を活用し、発達面に様ざまな特性をもつ子どもたちの感覚の洗練や精神の集中などの成長に仕えています。
⑤富坂まきば保育園は2017年4月にスタート。富坂子どもの家とあわせ100名近い乳幼児が毎日通ってきます。地域に仕えつつ、幼い子どもたちの豊かな成長を支援していきたいと願います。
2.祈りの課題
過去の歴史を悔い改めつつ、将来を、自分たちの思いではなく、「御国を来たらせ給え」という祈りに合わせて築き上げていくことができますように。
ホームページ http://www.ceam.asia/