「慰安婦」メモリアル・デー 「敗戦の日」を覚えて NCC靖国神社問題委員会
◆日本軍「慰安婦」メモリアル・デー
ソウルで韓国挺身隊問題対策協議会が誕生したのは1990年。1991年夏、金学順(キム・ハクスン)さんが被害者であったと初めて名乗り出ました。それを記念して、2013年、第11回アジア「慰安婦」問題連帯会議では、8月14日を、日本軍「慰安婦」メモリアル・デーとすることに決定しました。
今後はこの日を「国連記念日」として広く世界にも呼びかけていきます。
私たちは日本政府に対して謝罪と賠償、真相究明などを求めるとともに「日韓合意」の見直しなど、アジア各国の被害者への支援の強化、水曜デモへの世界的な連帯、次世代への教育などの活動を続けていきます。
なお韓国挺身隊対策協議会は、2018年7月、「日本軍性奴隷制問題解決のための正義と記憶財団」と結合し、「正義・記憶連帯」(正義連)と名称変更しました。(理事長 李ナヨン)
◆「敗戦の日」を覚えて
一般では8月15日は「終戦記念日」と呼び交わされていますが、1945年8月15日は「敗戦の日」です。しかし、その中で行われた「沖縄戦」には公式の戦闘終了日がありません。沖縄においては今に至るまで、在日米軍基地から戦闘機が飛び立たない日は無く、戦争の危機が目の前にあります。いわるゆ「戦後」と言われる今日も、日米安保条約の下で、日本は多くの米軍による戦争に協力し、援助をし続けて来ました。日本本土の「敗戦後」、NCCに加盟する多くの教会やキリスト教団体は、1945年からかなり時間を経過しつつも「戦争責任」の罪責を告白し、戦争に加担した罪を主の前に告白し、悔い改め、神と隣人に対し赦しを乞いました。過去を記憶し、歴史が私たちに教えたことを心に刻み、二度と同じ罪を犯さないことを決意し、新たな道を歩むために模索を続けています。それは今尚、日本が米軍の戦争に協力し続ける中にあって、未だに果たされていない取り組み出あり模索であります。2000万人以上の犠牲者を出したアジア諸国に対しては、歴史認識において日本社会は多くの克服できない課題を未だに残しています。戦後補償も十分に行わないまま、かつての戦争を美化し、自衛戦争とする歴史認識の問題を抱えています。この歴史認識の克服はアジアとの平和構築のため欠くことのできないものです。和解と平和の努力と、すべての基地をなくす努力を続けるために、今尚飽くなき努力を続けなければなりませんん。
<祈りの課題>
1. 国家と宗教の厳格な分離。国家を絶対化しないために。
2. 軍備化を防止し、軍事同盟ではない、共に理解し合い共に生きようとする東アジアの和解の構築のために。
3. 歴史認識の克服。従軍慰安婦、植民地支配の総括と悔い改めを日本社会が誠実に行うことができるように。
4. ヤスクニの再来「国のために殉じた死の顕彰」が復活しようとしている今日に、そのような「死の意味付け」に抵抗できるように。
◆NCC靖国神社問題委員会
「靖国神社問題委員会」が取り組む課題は、「靖国神社問題」のみに留まらず、キリスト教会が2000年の歴史の中で問われた「教会と国家」の問題と教会の本質と深い関わりを持っています。国が神的権威を要求し、市民に一律に礼拝を強要し「カエサルは主である」ことの要求に抵抗したことは、「イエスは主である」との信仰告白そのものです。日本の教会の歴史においては、進んで天皇を参拝し、戦争協力を行った痛ましい負の歴史の教訓を負っています。それは過去の歴史だけの問題ではなく、今日においても、同じ課題の克服を問われていることを覚え、教会は目を覚ましていなければなりません。
靖国神社問題委員会は国家の神格化、国家神道体制の復古、戦争への準備行為に警鐘を鳴らすとともに、日本に立てられた教会が神の言葉の真理に立ち、アジアの人々と共に、和解の務めに生きることができるよう取り組みます。今年は特に2019年の「天皇の代替わり」の総括となる記録集の発行を行います。軍備費増大の先に、自衛隊の戦死者が出ることに備えて、国が新たな「国のために殉じた死の顕彰式」を準備していることが予想され、新たな「ヤスクニ」の動向に注視し、教会がどんな時にも抗議の声を挙げられるよう準備します。報道記者との交流を通して、世論に訴える課題を共に分かち合っています。