小橋孝一 NCC議長
十字架に向かいながらイエスは、ご自身の受難だけではなく、主に従う者たちを待ち受けている苦しみについても、お語りになった。
戦争、飢饉、地震、不法がはびこり、愛が冷える。
そして主への信仰に生きる者はあらゆる民に憎まれる。
「しかしこれらは全て産みの苦しみの始まりである。」罪の世界が生命の世界へと生まれ変わるために通らなければならない「産みの苦しみ」なのだ。
だからどんなに悪い事態が予想されても「慌てないように気をつけなさい」。焦ったり、絶望したりしないで、「最後まで耐え忍ぶ」のだ。
「ただ我慢してやり過ごす」のではない。これらの苦しみを真正面から受け止め、落ち着いて備え、助け合いながら生命へと向かうのだ。

受難節から復活節に向かっている現在の私達も、飢饉や地震、敵対や戦争、伝道困難などの苦しみに直面している。
しかし焦らず、決して諦めず、一つ一つを真正面から受け止め、落ち着いて備え、助け合いながら一歩一歩進んでいこう。
私達が通って行く苦しみは、世界が復活するための産みの苦しみなのだから。

TOP