牧 由希子 NCC 書記
イースターを迎えました。私はイースターに洗礼を受けたということもあり、クリスマスとはまた違った特別な思いがあります。イースターは私にとってクリスチャンとしての誕生日なので、無事に過ごせた1年に感謝すると共に、また神様に活かされる1年をと、自分をリセットする時期でもあります。クリスチャンホームに生まれ育った訳でもなく、自宅から通えるという単純な理由で入学した私立の中高一貫校がキリスト教主義の学校だったことが全ての始まりでした。高2のイースターに受洗して以来、クリスチャンになって良かったと思えることは数多くありますが、何より、世界中どこに行っても、どんな異文化でも、同じ信仰者である兄弟姉妹からすぐに受け入れられ、共に祈りを合わせることができたことは、これまでの自分の勉強でも仕事の上でも非常に大きな支えになりました。
そんなイースターですが、今年は、これまでの人生の中でも特別な思いで迎えることになりそうです。それは、2019年11月~2020年にかけて中国でアウトブレイクし、現在も猛威を振るって世界中を震撼させている新型コロナウィルス感染拡大のためです。また同時に、コロナウィルスに続いて、東アフリカで発生したバッタの大群が農作物を食べ尽くす蝗害(こうがい)が起きています。現在、何千億匹というバッタが海を越えて中東を襲い、インド、中国に迫っています。そして、この後に心配されるのは飢餓の危機です。私の所属団体(CWS Japan)でも大きな被害を受けるパキスタンに緊急支援を送ることになりました。疫病にいなごの大群、まさに出エジプト記の世界が現実に起こっている訳です。私には、これらの現象が神を恐れることなく、何の疑いもなく経済成長だけを追い求めてきた結果、万物の均衡を狂わせてしまった人災のように思えてなりません。私たちはその責任を重く受け止め、これらの試練から多くを学ぶ時なのではないでしょうか。
中国本土に続き、現在、欧州、北米で毎日のように病に倒れ、命を落としている数多くの兄弟姉妹を覚え、祈りを合わせたいと思います。

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