指紋押捺を復活させる「改訂入管法」に強く抗議します!!
内閣総理大臣 小泉純一郎 様
法務大臣 杉浦正健 様
指紋押捺を復活させる「改定入管法」に強く抗議します!!
日本キリスト教協議会は、このたび衆参両法務委員会を通過し成立した「改定入管法」が、日本で暮らす外国籍住民の生活を強制的に管理また監視する点から、強く抗議します。政府は、今回強行成立させた「改定入管法」の主目的に、 1)「外国人」犯罪の防止 2)「不法」滞在者の減少 3)テロの未然防止の3点を掲げています。改定法の目的は、「外国人」に対する管理、監視を正当化することであることは明確です。
今回の改訂内容には、以下の具体的問題点があげられます。
1.特別永住者、16歳未満の者等を除くすべての外国人から、入国の際、指紋・顔写真情報(バイオメトリクスデーター・生体情報)を強制取得すること。
2.テロリストの恐れがあると設定された外国人の退去強制を可能とすること。
3.希望者には、指紋・顔写真情報を、事前に登録させることを促すために、出入国審査を円滑に行う自動化ゲートを導入すること。
4.指紋・顔写真などの個人情報は、「行政機関の保有する個人情報保護に関する法律」で最大70~80年以上も管理すること。」
今回の改訂内容の主対象は、外国人犯罪増加の統計的根拠が乏しいにも関わらず試行されるため、日本社会の持つ外国人差別体質を如実に反映しています。「人権や基本的自由の保障を侵害してはならない」という国連人権委員会決議にも反します。そしてこの法の施行が、地域住民として暮らす永住・定住外国人に対しても、再入国の際、同様の措置を取ることにつながります。その結果、日本人に対しては、外国人嫌悪の感情を増幅させる危険があると同時に、外国人の自己情報を自主的に管理する権利を剥奪します。
これらの外国人管理、監視政策は、今日までの「指紋押捺拒否・留保」運動で獲得した、在日外国人の平和的生存権を明らかに闇に葬り去ることにほかなりません。私たちキリスト者は、一人ひとりが「神の似姿」によって祝福と喜びのうちに創造され、生きる使命を与えられている信仰の立場から、今回の改訂入管法の制定に強く抗議します。
2006年5月25日
日本キリスト教協議会総幹事 山本俊正
日本キリスト教協議会在日外国人の人権委員会
委員長 小山俊雄