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「沖縄米兵によるフィリピン人女性への性暴力」に抗議する声明

「沖縄米兵によるフィリピン人女性への性暴力」に抗議する声明

米国大統領 ジョージ・W. ブッシュ様
駐日米国大使 ジョン・トーマス・シーファー様
在沖米軍最高司令官 リチャード・C・ジルマー様
内閣総理大臣 福田康夫 様
防衛大臣 石破茂 様
外務大臣 高村正彦 様
日本キリスト教協議会
            平和・核問題委員会 委員長 平良愛香
            女性委員会     委員長 丹野信子
            フィリピン委員会  委員長 神﨑雄二     

 沖縄市内のホテルで、2月18日、フィリピン人女性が米陸軍兵によって強かんされ、米軍がこの兵士の身柄を拘束していることが21日、明らかになりました(毎日新聞2月21日付け)。私たちは強い憤りを表明すると同時に、加害米兵が日本の司法手続きによって厳正に処断されることを求めます。さらに、沖縄が、そして日本がこれ以上アジアの国々や人々に対して「加害者」の側とならないために、米国軍の沖縄からの総撤収を要求いたします。

 沖縄では女子中学生に性的暴行をしたとして米海兵隊員が2月11日に強かん容疑で逮捕されたばかりです。また、その1週間後の17日には酒酔い運転容疑で、18日には住居侵入容疑でそれぞれ海兵隊員が逮捕されています。軍隊は「住民を守るため」ではなく「人間を人間ではなくする訓練をするため」に存在しているのですから、このような「人間を大切にしない」事件が起こるのはある意味当然のことです。しかも多くの場合、加害米兵に対する不処罰がこの事態をさらに悪化させています。そのことを私たちは「仕方がない」とは思っておりません。私たちは住民の安全を保障するために、すべての軍隊を撤廃させなければならないと考えていますが、何よりもまず、このような出来事が許されないことを明らかにするために、加害米兵が日本の法的手続きによって厳正に処断されるよう要求いたします。

 さらに、今回の事件は、日本という異国の地で暮らすアジアの人々、とくに移住労働を余儀なくされている女性たちの安全が、米軍の日本駐留によって、「日本人」住民以上に奪われており、不本意ながらそれが起きてしまう状況を日本が容認して作り出しているということに気づかされます。また、暴力という軍隊的文化を身につけた米兵が日本に駐留していることで、アジアの国々は武力によって「脅されている」状態が続いています。私たち日本に住むものは、米兵の日本駐留を許している限り、アジアに対して「加害者」となっていることをも明らかにしているのです。私たちはこれを容認することは出来ません。

私たちは以下のことを要請いたします。
1、フィリピン人女性への強かん事件の加害米陸軍兵を、日本の法的手続きによって厳正に処断すること。
2、日本が憲法9条を守るため、またこれ以上アジアの国々への加害者とならないため、米軍が日本から総撤収すること。

NCCフィリピンから送られた、憲法9条改悪阻止に関する連帯の言葉

連帯の言葉

 フィリピン教会協議会(NCCP)は憲法9条改悪阻止の動きにおいて日本キリスト教協議会(NCCJ)と連帯します。

 世界権力の覇権的構造のために人命の犠牲が大きくなる現在、日本の人々が先例として「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄」したことは平和への取り組みとして見習うに値する重要な例といえます。軍事力が残虐に使われ、この上ない苦痛の中にある時、日本の憲法9条は紛争解決のためのオルタナティヴで平和的な手段となります。

 憲法9条に反するあらゆる変更は日本と他国、特にアジアの隣国との関わりへ大きな影響を及ぼします。憲法9条を変える事は平和への責任に背を向け、米国に従属することを意味します。私たちは過去の世界大戦の痛みから完治する事は永遠に不可能ですが、それが二度と起こらないよう協力して働いていく事を約束し続ける事はできます。私たちは本当の協力関係と相互の結びつきを促進することによって、私たちに共通している人間性と相互依存の大切さを認識することができるのです。

 対テロ戦争の名の下にアメリカが多くの国々に強要しようとしている戦時体制と軍事的思想は多くの艱難、悪意、そして衝突を育みました。フィリピンはこのような状況が招いた苛酷な結果に耐え続けています。マカパガル=アロヨ大統領は抵抗勢力鎮圧のために武力を使い、アメリカに追随しています。軍隊の配備によるたくさんの家族と共同体の排除は、フィリピン人の命の損失は言うまでもなく、国中の至る所で社会経済生活が粉砕される結果を生みました。メディアが接触できない人里離れた場所で、そして都市の真ん中においてすら、激しい人権侵害が刑罰を問われずに横行しています。このことは裁判が行われない殺人事件、強制的失踪、即決処刑に関する国連特別調査委員会報告を含む様々な事実調査団によって明らかにされています。

最近の二つの例を引証しましょう。 2月4日、8名の人々がマインブング、イピル、スルで虐殺されました。被害者の中には4歳、9歳、15歳の子どもが含まれています。被害者の一人の妻は全国紙に、村を襲撃したフィリピン海軍と陸軍部隊の中にアメリカ兵がいたことを証言しています。 またフィリピン議会は、三億ドル以上が関わる闇取引に対して鍵となる証人の誘拐にフィリピン警察が関与している事について調査しています。証人は2月5日に飛行機から降りる時に失踪しているのです。翌日、マスコミが大きく報道した結果、彼は姿を現しました。このスキャンダルは大統領の夫とも関わりがあります。証人は自分の意思に反して連れて行かれたと証言しました。また彼は、誘拐犯が警察の一部である事を特定しています。

 私たちは何百万もの人々が、尊厳を持って生きる権利に対して組織的攻撃と侵害を受けていることに、人間性の名において、絶えず目を覚まして注意をしましょう。私たちは日本キリスト教協議会の支援者と平和を愛する全ての日本人が断固として9条を守る熱意と努力を持つ事を祈っています。

正しく平和な世界は可能です!
未来の世代は今よりもすばらしい世界に住めるようになるべきです!
軍国化と軍の暴走に終わりを!
フィリピンでの米軍演習に終わりを!
沖縄と日本各地の米軍基地に終わりを!


レックス=RB=レイエス=ジュニア牧師
フィリピン教会協議会 総幹事
2008年2月8日

第10回日比NCC協議会共同声明

第10回日比NCC協議会共同声明
2008年1月21日-25日
フィリピン、ダバオ

 私たち、フィリピン教会協議会(NCCP)と日本キリスト教協議会(NCCJ)の代表者たちは、イエス・キリストへの同じ告白に結ばれて、第10回日比協議会を開催し、「平和を探し、それを求めよ」という共通の基盤に立って、深い対話を試みた。ここダバオで、ミンダナオにおける米軍の重圧を背景にして、私たちは連帯を深め、「軍事化のただ中における、正義を伴う恒久平和へのチャレンジと展望」というテーマで協議した。

 この5日間の会議において、私たちが見聞きしたことは、サランガニで兵隊にレイプされた先住民の未成年女性に関する証言である。またコンポステラバレーのバナナプランテーションにおける低賃金労働者の証言である。この人々は抑圧されており、その権利を主張したために殺害さえされた人もいる。さらにジェネラルサントスで、日本の巨大な漁船の入港に際して立ち退かされる小さな漁村とマグロの一本釣り漁師たちの証言である。私たちの苦しみが、アジアと世界の人々の苦しみと、いかに関係しているかを私たちは認識した。そして、こうした対話の中で、正義を伴う恒久平和のために働く決意が、新に与えられた。
私たちが日比両国で直面している問題は、一見したところでは異なっているかのように思われるが、この協議会で私たちがより明確に認識したことは、フィリピンにおいてであろうと日本においてであろうと、それら諸問題が帝国支配の構図に、特に管理と支配の道具としての軍事優先で行われている諸政策に、分かちがたく結びついているということであった。

私たちが直面しているチャレンジには以下の事柄がある:

・私たちは戦争と軍事優先政策の暴力に抵抗する。私たちはミンダナオで米軍演習が継続されていること、またフィリピンの他の地域においても米軍が駐留していること、さらにまた沖縄の基地が拡張されることを痛恨に思う。私たちの国が、米国の経済的、政治的利害のために、攻撃され、また戦争の前線基地にされることがあってはならない。
・憲法を改悪し、いかなる武力攻撃の行使をも禁止した憲法9条を廃止することによって、その軍事力を増強しようという日本政府の動きに、私たちは強く抗議する。私たちは憲法9条の規定、つまり「日本国民は・・・国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」ことに賛同する。
・日比経済連携協定(JPEPA)を私たちは拒否する。これは一方的で不平等な、また欺瞞的協定であり、日本に巨額の利益をもたらすが、明らかにフィリピンの人々の困窮と苦難を悪化させるものである。これによりフィリピンはさらに安価な労働力、安価な資源の供給地となり、余剰製品のみならず有害廃棄物の廃棄場ともなるのである。
・「憲法改正」というフィリピン国憲法改悪の動きを、私たちは深く憂慮する。このような動きは、経済と国の財産をさらなる収奪と搾取へとさらしていく結果となるのみならず、米軍基地の復帰と、権力の座に留まり続けようとする者たちの任期延長を促進させることとなる。
・私たちは移住労働者という形での現代の奴隷制度の状況を嘆き悲しむ。この人々はわらをもつかむ思いで国外の仕事を必要とし、家族のより良い生活を支える為に命がけでその家を離れるのである。
・フィリピンにおける止むこのない政治的殺害とその他の人権侵害を私たちは糾弾する。狙われているのはグロリア・マカパガル・アロヨ大統領の政策を批判する人々である。私たちの協議会は悲しみと義憤に覆われた。2008年1月22日朝、レイテ州マハプラグ合同教会のフィロミノ・カタムビス牧師が、オートバイに乗り、目出し帽をかぶった暗殺者に銃殺されたというニュースを知ったからである。

「正義を行い、慈しみを愛し、へりくだって神と共に歩むこと」(ミカ6:8)という御言葉に招かれ、また、キリスト者の生き方とは奴隷のくび木に二度と繋がれないことであるというパウロの励ましの呼びかけに鼓舞され、私たちはこれらの問題とチャレンジを、私たちの教会と私たちの民が、考え、行動するように伝えることを明言する。

私たちは:
・日本、フィリピン、そして他のアジア諸国に駐留しつづける米軍への抗議運動をする。
・日本国憲法9条が保持されるように、またフィリピン国憲法改悪に抗する戦いを支援する。
・それぞれの政府にJPEPAを拒否するよう要求する。
・移住労働者とその家族の必要を満たし、支援する働きに、それぞれの状況と脈絡の中で、より力を入れて取り組む。
・「ストップ政治的殺害」への呼びかけ、またフィリピンにおける他の形での人権侵害阻止の呼びかけをする。
・これらの問題とチャレンジにおいて協力を促進するために、新たに宣教師交換プログラムを行う。
・それぞれの協議会において、女性の課題のためのプログラムを取り入れる。
・両協議会は、以上の事柄を計画し、実施する上で共働していく。

 アジアにおける米国覇権に関する共通経験と、私たちをリンクする他の問題(例えば移住労働、侵略的開発等)とチャレンジを考慮し、私たちは韓国NCCの姉妹兄弟に三者協議を要望する。それを通して、正義を伴う恒久平和の闘いのため、お互いの物語と経験を分かち合い、互いに鼓舞し合うことができるだろう。
また私たちは、アジアキリスト教協議会(CCA)が、この分野の働きのために、より率先的な役割を取るよう促したい。
 私たちはまた、日比NCC協議会の構成メンバーが、引き続き、私たちの社会を取り囲む諸問題に、積極的に取り組むことを望む。

 この協議会を締めくくるにあたり、私たちは引き続き希望を抱き続け、また闘い続けることを、ここに確認する。

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