キリスト教主義学校・教会における人権教育の推進に取り組む決議

提案理由:

 今年2000年は、国連が決議した「人権教育のための国連10年」(1995〜2004)の中間年にあたります。

 この「人権教育のための国連10年」は、冷戦後の民族主義の台頭や宗教的非寛容が引きおこす、難民、先住民族、性的少数者や子どもなどの社会的弱者に対する集団的暴力をはじめとする、人権の危機的状況に対応することを目的としています。

 日本政府も1995年に「人権教育のための国連10年」の国内推進本部の設置を決定しました。97年に発表された「国内行動計画」では、「女性、子ども、高齢者、障害者、同和問題、アイヌの人々、外国人、HIV感染者など、刑を終えて出所した人」が具体的な重要課題とされ、「学校教育、社会教育、企業、その他一般社会、特定職業の従事者への人権教育の推進」に取り組むことが訴えられています。すでに人権施策推進法に基づき、人権教育・啓発、被害・救済の施策推進に関する協議もおこなわれています。

 21世紀を「人権の世紀」とすることは、私たちの社会において重要な課題です。人権教育の推進は、全ての人間にとっての現代社会の重要なニーズとなっています。

 一方、日本キリスト教協議会でも、人権関係の委員会を通して全国キリスト教学校人権教育研究協議会の設立・運営を支援し、地域や全国レベルの人権教育セミナーの開催に協力してきました。また、部落差別問題委員会では、新版『いばらの冠』の発行など、部落問題を中心とした人権教育の教材開発がすすめられています。キリスト教界でも「国連人権教育の10年」の具体的な実質化を一層おし進めていく必要があります。私たちは今後、キリスト教学校や子どもの教会(教会学校)、教会教育における一層の人権教育の推進をはかることによって、すべての人間の尊厳ある社会を築いていくために、本総会において以下の決議を行ないます。

 

決議項目

一、日本キリスト教協議会は、日本キリスト教協議会に加盟する各教派・団体の教会及び教育 機関、またその関係キリスト教学校に対して、人権教育の取り組みを積極的に推進するよう 働きかける。

一、日本キリスト教協議会は、キリスト教界において人権教育を推進するための教材開発と教育研究活動を推進し、その普及に努力する。

 

2000年3月14日

日本キリスト教協議会

(日本キリスト教協議会 第34回総会決議)