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NPT(核拡散防止条約)再検討会議についての日本政府への要望書

外務大臣 岡田克也 様

私たち日本キリスト教協議会は、日本における31のキリスト教教派・団体による協議会です。私たちは今年5月にニューヨークにて開催されるNPT(核拡散防止条約)再検討会議について、日本政府に対して要望があり、お手紙を差し上げます。

この国の市民として、またキリスト者として、さらに世界教会協議会(WCC)のメンバーとして、私たちはNPT再検討会議が世界の核軍縮について、現在のこう着状態を抜け出し、よい結果を生み出すことを強く期待しています。

私たちは日本がNPT締約国として重要な役目を担っていると信じています。それは一つにはわが国が実際の戦闘において核爆弾を投下された、唯一の被爆国だからです。核兵器の脅威を最もよく知っている国の一つとして、日本の発言は世界から注目されており、軽んじられることはないと考えるからです。同時に、日本が訴えることができる「核軍縮」「核廃絶」は世界的にも決して少数意見ではなく、多数意見であると言えるからです。
世界の世論では、核兵器撤廃を支持する層が大勢を占めています。核兵器保持を認められている一部の国が、地球上のすべての生命を危険にさらし続けていることや、核保有国と非核保有国の差異が続くことによって、実は平和ではない緊張関係が続いているのだということを、私たちは意識的に自覚しています。そして、この状態をこれ以上続けるわけにはいかないと強く感じています。

そこで私たちは、大臣とNPT再検討会議へのわが国の代表団に対し、以下の3つの要望をいたします。

1.2000年のNPT会議で出された13の具体的ステップを、「すべての政府に対する守るべき枠組みとして再活性化する」ことを確実にするために取り組むこと。

2.日本としての声明に、核兵器禁止条約(NWC)に関する行動の呼びかけ、ないしは同様の法的枠組みを盛り込み、2010年の再検討会議の最終文書にこの条約が含まれるよう積極的に取り組むこと。(行動の呼びかけには、コスタリカとマレーシアにより国連総会にて配布されている現在のモデル文書を吟味し、日限を決めて改訂することを含めてもよい。)

3.日本政府がこの会議に、大臣レベルなど、可能な限り最高レベルでの参加をすること。

 これらのNPT再検討会議にむけた目標は、条約の義務に沿うものです。また、これらの要望は、私たちが世界教会協議会の一員として賛同している、核軍縮に対する国際的なキリスト教会の立場をあらわすものです。

 核兵器のない世界は、私たちやその他多くの人々のもつ、「命は神聖であり、核兵器の廃絶は倫理的、神学的、そして人間的責務である」という確信に基づいています。
 核兵器から解放された世界は、国連事務総長が2008年の計画において述べたように「最高レベルでの世界的公益」です。私たちは、日本政府に向け、2010年のNPT再検討会議で他の政府と共に、世界的公益への真の前進をもたらすことを求めます。

この手紙を読んでくださり、ありがとうございました。また、この重要な事項に関して、市民や核軍縮を強く求める人々を代表して行動してくださり、心より感謝申し上げます。

平和の神の祝福と導きを祈ります。

2010年4月14日

日本キリスト教協議会 平和・核問題委員会 委員長 平良愛香
cc.オラブ・フィクセ・ツヴェイト 世界教会協議会 事務総長 ジュネーブ