2009年12月11日
内閣総理大臣 鳩山由紀夫 様
経済産業大臣 直嶋正行 様
山口県知事 二井関成 様
中国電力取締役会長 福田督 様
中国電力取締役社長 山下隆 様
日本キリスト教協議会 平和・核問題委員会 委員長 平良愛香
上関原発建設の即時停止および
すべての新規原発の建設計画の白紙撤回を求めます
09年9月10日、中国電力は漁民や環境団体の反対を無視して、上関原発予定地の海域埋め立て工事に着工しました。
この計画は、田ノ浦の海域を埋め立てて、その上に原発を建設しようとする前代未聞の「砂上の楼閣建設計画」です。しかも田ノ浦の周辺海域は今まで奇跡的に開発を免れ、貴重な生物種が生息している海域で、日本生態学会、日本鳥学会、日本ベントス学会などが、再三原発計画の中止を求める決議を行っています。
前政権(自民)は、炭酸ガス問題を隠れ蓑に経済性を無視し、原発に力を入れてきました。しかし、原発は発電以外の諸行程で石油を大量に使い、また電気出力の変動分は火力に頼らざるを得ないので、炭酸ガスの抑制には効果がありません。事実、原発による発電量の増加と共に、火力による発電量も年々増加の一途を辿っています。
また、原発労働による被曝は正規社員に比して下請け労働者が圧倒的に多い事や、平常運転で環境に放出される放射能による被曝も先ず原発を押し付けられた貧しい住民である事から見られるように、原発は社会差別構造の上に成り立っている事は明らかです。
再処理工場の試運転も何度延期されたか数えきれず、「もんじゅ」も15年間停止したままで、その間にどれだけのお金が無駄に消え去ったか想像も出来ません。
原発の運転によって生じた使用済み核燃料の放射能は、広島の原子爆弾で放出された放射能の数十万倍にのぼり、老朽化原発の廃炉の後始末と共に、その処理のための負担は後世の子孫に大きく降りかかります。
日本は地震国で、全ての原発は地震地帯に建設されています。老朽原発や、柏崎刈羽のように傷ついた原発を無理に運転して万一原発震災に見舞われれば、人的にも経済的にも取り返しのつかない大損害を被ることは明らかです。
この様な状況は全て、自民党政権の誤ったエネルギ-政策によってもたらされたものです。私達は新政権が誕生した今こそ、そのエネルギ-政策を問い直し、原発から脱却し、安全で持続可能な新エネルギ-の利用に方向転換すべき時だと考えます。その意味で、今この時期に新しく原発を建設する事などは時代の流れに逆行する無駄な事業であると判断し、政府および原子力関係機関に以下の事を要請します。
1.上関原発の建設を即時停止させて下さい。
2.すべての新規原発の建設計画を白紙撤回して下さい。
3.稼働中の原発を、危険なもの(例えば地震などで想定以上の歪みを受けたものや、活断層の真上にある原発など)、老朽化したものから、順に廃炉にして下さい。
4.日本のエネルギ-政策を再検討し、安全で持続可能なエネルギ-の開発に力を入れて下さい。