記事一覧

2007年韓国リバイバル100周年記念国際協議会協議会声明

2007年韓国リバイバル100周年記念国際協議会
-朝鮮半島の統一と平和における教会の役割-
(International Consultation on
"The Role of the Church for Peace and Unification in Korean Peninsula")
(The "100th Anniversary conference of Korean Great Revival 2007")


協議会声明:「朝鮮半島の平和と統一への私たちの関与」

1907年に平壌を起点として開始された、朝鮮半島におけるキリスト教リバイバル運動は、100周年を迎えた。これを記念し、共に祝う時、リバイバル100周年、朝鮮半島の統一と平和委員会主催により、2007年8月9日より11日まで、韓国、ソウルにて、国際協議会が開催された。国際協議会には、韓国キリスト教教会協議会(KNCC)及び韓国キリスト教協議会に加盟する全教会が参加し、朝鮮半島の統一と平和における教会の役割について討議した。
韓国における教会及びエキュメニカル団体の代表者、アジア及び世界28ヶ国からの代表者が集い、会議には約300名が参加した。参加者は礼拝、聖書研究を共にし、講演、発題に耳を傾け、朝鮮半島の平和と統一の促進に向けたプロセスにおける、教会の責任について協議した。
20年近く前、教会は「朝鮮半島の統一と平和に関する韓国教会宣言」(1988年2月)を発表し、大胆な一歩を歩み出した。韓国教会はその声明において、教会が平和の使徒として招かれていることを告白した。(コロサイの信徒への手紙3:15)「神は、韓国の教会に対して、一つの民族が南北に分断され、厳しい対立状況にある苦難を克服するための宣教の業に取り組むことを、命じておられる」(マタイによる福音書5:23-24)
世界教会協議会のサム・コビア総幹事は、彼の基調講演の中で、朝鮮半島の統一に関して、ただ議論するだけで法律によって処罰の対象とされた時代があったことに触れた。教会はそのような時代にあっても、勇気を持って人々を和解と癒しに導き、平和を作り出す環境に資する働きを展開した。
韓国統一省長官であるリー・ジェージョン師(聖公会司祭)は、彼の基調講演の中で、韓国の教会が残忍な日本占領下の状況においても、新たな輝ける未来のために希望の福音を宣べ伝えたことに言及した。リー・ジェージョン師は、いかにして100年前のリバイバル運動がその時代において、人々に悔い改めと赦しと、霊的な覚醒を促す助けとなったかについて明らかにした。リバイバル運動は、信仰の業として教会が国家の重荷を担うことを鼓舞した。師は、1988年の教会宣言が、このリバイバル運動の伝統を継承し、現在の統一に関する政策が依拠している、基本原則を策定することの助けとなったことを指摘した。
開会礼拝の説教において、ミョンソン教会の牧師であり、今協議会の議長であるキム・サムワン師は、エゼキエル書37章15節から17節に光を当てた。師は、過ぐる20年間、神が教会と共にあり、分断を克服する働きを支えてこられたことを、参加者に想起させた。これまでの数々の協議会、全ての声明文及び宣言文は、それ自体に力があるのではなく、ただ単なる道具にすぎない。平和を授けてくれる神の力を通してのみ、私たちは真の、そして完全な統一の達成を経験することができる。
閉会礼拝では、世界の全ての教会に対して、世界平和のために、特に朝鮮半島の統一と平和のために共に祈りを合わせることが呼びかけられた。
現在に至るまで、朝鮮半島の和解と平和を求める働きは、格段の進展を遂げた。南北間の貿易、ケソン経済産業地区、クムガンサン観光、離散家族の再会、鉄道と道路の開通、これら全ては、徐々にではあるが、確実に南北の緊張関係の緩和と相互理解のプロセスの進展を証ししている。この協議会に参集する参加者は、第2回南北首脳会談が、8月末に開催されるという発表によって迎えられた。
しかしながら、対立関係の暗雲が消え去ったわけではない。国際的な緊張は継続しており、減じてはいない。アフガニスタンにおける人質事件が示しているように、平和を作り出す働きは、時として大きな犠牲を伴う危険な仕事となる。核の問題も解決を見てはいない。東北アジア地域における平和の枠組みの構築は、完成からは依然としてほど遠い状態にある。人々の心から、疑い、偏見、憎悪が消え去ったわけではない。
平和を実現する働きには、忍耐、信頼の醸成、新しい考えと方法が必要とされる。平和を実現する働きには、信仰共同体全体の共有された知恵が必要とされる。
この精神と謙遜さを持って、協議会参加者は以下のことを推薦し、朝鮮半島の平和と統一に取り組む。

Ⅰ)南北両政府に対して、予定されている第2回南北首脳会談に際して、以下のことを要請する。
①首脳会談によって、朝鮮半島の非核化の約束が実現され、その結果として現在の休戦状態に代わり、平和条約の締結に向かう、平和の創出へと導く。
②首脳会談によって、朝鮮半島の包括的経済開発計画が策定され、計画を通して、南北のバランスのとれた経済発展に道を開く。
③首脳会談によって、政治、軍事、社会、文化、宗教など全ての領域における交流を拡大し、活性化する。交流と協力関係の促進を通して平和と和解に寄与する。
④首脳会談によって、食糧の提供、離散家族の再会など人道的支援の関与を高め、調和のとれた共存に寄与する。
⑤南北両政府の関係者は、首脳会談が統一に向けた具体的かつ特別なステップの実現であるという歴史的機会を捉えるようにする。

Ⅱ)韓国の教会に対して、以下を奨励する。
①シャロームという聖書における平和のビジョンに基づき、朝鮮半島の統一に関する明確な理解を共有し、一致を計る。
②教会は、キリスト者が、統一と平和を求める運動を、教会の宣教の一部であると理解できるように、また、和解と癒しの共同体である教会として、分断と引き裂かれた状況において、教会のあるべき姿を考察する時、その視野を広げることができるように、統一と平和に関する神学的土台を強化する。
③統一と平和の実現に向けた共同の取り組みができるように、全てのキリスト者が教派の違いにかかわらず、また全ての団体が年齢、ジェンダーにかかわらず、相互の関係を強化し、深化させることに努める。
④教会は、人々の苦難を軽減するための積極的な働き継続する。特に弱い立場にある子どもと女性への支援、また、自分たちの持っているものを分かち合い、北朝鮮の人々への人道的支援を継続、強化する。
⑤教会は、統一と平和の働きを推進するために、他宗教及び市民団体の働きに参与し、協働する。

Ⅲ)世界の教会に対して、以下を推薦する。
①朝鮮半島の人々を定期的に祈りの課題として覚え、祈る。
②朝鮮半島の統一と平和はアジアの地域的課題であると同時に、地球規模の課題と密接な関係にあることを認識する。
③6ヶ国協議に参加している国々(北朝鮮、韓国、米国、中国、日本、ロシア)の教会は、世界教会協議会(WCC)が6ヶ国協議に平行して、教会による会議の開催を提案し、促進することを歓迎する。また同時に、WCCがこの課題に対して、例えば「北朝鮮の社会開発のためのコンソーシアム」(WCC・CCA・KNCC)などの世界大の働きと連携、協力することを推奨する。
④教会の属する各国政府及びコミュニティーに対して、平和教育及び連帯のネットワークを強化することなどを通して、朝鮮半島の統一と平和の促進を働きかける。
以上
2007年8月11日
韓国・ソウル
(訳 山本俊正)