■□■ NCC 国際エキュメニカル・ニュース 2006.11.21 No.64 ■□■
─目次──────────────────────────────
■1. ガザの状況とACTによる支援
■2. 日本福音ルーテル教会の取り組み
■3. 日本聖公会東京教区の取り組み
☆ 11/25(土)15:00-17:00に池袋聖公会で集会「レバノン及びガザの子ど
もたちに平和を」※入場無料・詳しくは下記
■4. 「聖地旅行」について
■5. 過去の関連ニュース等
☆ パレスチナにおける緊急人道支援の働きのため、お祈りと募金へのご
協力を宜しくお願いします(ACT APPEAL MEPL61 rev.2)。
アピール:http://ncc-j.org/act/Palestine-MEPL61.pdf
募金送り先:郵便振替 00180-4-75788 名義 日本キリスト教協議会
* 通信欄に件名をご明記ください。
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■1. ガザの状況とACTによる支援
(以下に紹介するのは、ACT News Update 2006/8/30の抄訳で、元記事はス
ウェーデン国教会のアンナ・ジョナソンさんが、中東教会協議会・パレス
チナ難民支援部門のコンスタンチン・ダバッグさんに電話インタビューし
て書いたものです。)
ここ数ヶ月、ガザでは、空爆、障害物の設置、経済封鎖などによって、住
民が危機的な状況に追い込まれています。すでに社会基盤設備の多くは破
壊されており、貧困が劇的に広まり、人道支援の必要は巨大です。
昨日、野菜を買いに行ったら、ポテト2個が0.4ユーロ(60円)もしました。
通常は1kgで0.65ユーロなのです。ほとんどの住民は最も基礎的な食糧や
生活用品も買えない状態です。路上で小さなモノを売る子どもたちが増え
ています。少しでも稼いで家族の生計の足しにしようとしているのです。
電気の供給が止まっていることも大きな問題です。イスラエル軍が6月28
日にガザの唯一の発電所を爆撃してから、電気は一日6~8時間だけ流れる
状態が続いています。夏の日中温度は30~35度になるのです。これは特に
病院にとっては問題で、燃料代が非常に高い自家発電機に頼らざるを得な
い状況です。1時間、発電機を動かすのに12ユーロかかります。一般の家
庭にはそんな余裕はなく、ミルク、肉など、冷やしておく必要がある食糧
は買うことができません。冬の間に凍らせてあった食糧は、冷蔵庫がとまっ
て、みんな駄目になってしまいました。
水の供給も滞りがちです。一日、2~3時間しか流れてきません。水質も悪
くなっています。そのため、下痢を患う人が増えています。
漁師たちは、6月28日から漁に出ていません。イスラエル海軍によって海
が封鎖されたからです。そのため、漁業が大きな損失を被っているだけで
なく、ガザ全体の経済も影響を受けています。
魚以外のものは売ってはいますが、買い物に来る客はまばらです。食糧の
値段があがり、ガザの住民のわずか30%しか定期的な収入がなく、また欧
州共同体などの国際的な支援が止められてしまったためです。
2006年1月に民主的に行われた選挙の結果として3月にハマスが政権を取っ
て以来、諸外国の政府がパレスチナ自治政府への支援を中止したため、ガ
ザだけでも7万5千人の公務員が2月以来給与を受け取っていません。国際
支援の再開が経済の回復の鍵です。
○ 生計支援:ACTの救援募金の呼びかけ(MEPL61)によって、中東教会協議
会パレスチナ難民支援部門は、困窮している50家族に40ユーロの支援
金を渡しました。当初、2千5百家族を支援する予定でしたが、あまり
にも人道的な危機の状態にある家族が多いので、計画を見直し、6000
~7000家族を支援できるようにしたいと考えています。現金を渡すと
いう方法を取っているのは、イスラエル政府が設ける多くの検問所を
通って支援物資を運び入れることが困難だからです。また現金で渡す
ことで、被支援者は、必要なときに、その時に入手可能な食糧を買う
ことができます。これはガザに入っている他の人道支援団体でも一般
的になっています。
○ 無料診療:この募金で、ガザの診療所での無料診療も提供しています。
EUなどの支援が止められたことで自治政府からの資金で運営されてい
る病院が医薬品不足に陥っているため、民間組織の診療所に多くの患
者が来るようになっています。通常は、医者にかかるには1.5ユーロの
診察料を払わなければなりません。我々は、今、診察料を無料にして
います。今の状況では払える人がいないからです。
○ 職業訓練:現在の危機的状況では、職業訓練プログラムの参加者が費
用を払うこともできません。募金は、それを補うことにも用いられて
います。ガザの人口の80%、50万人は30歳以下なので、この危機下で
も教育と医療に優先的に資金をまわす必要があると考えています。
* 以下は補足です。
7月だけでも163人のパレスチナ人の一般市民がイスラエルの爆撃によって
殺害されました。その内、38人は子どもでした。6月25日にイスラエル軍
が兵士が誘拐された報復として攻撃を始めて以来、10月末までにガザでは
300人以上が亡くなりました。子どもの死者は、今年だけで100人を超えて
います。11月1日からはイスラエル軍はガザ北部に侵攻し、今月だけで80
人以上のパレスチナの民間人犠牲者が出ています。
11月8日には「誤爆」によって20人が殺害されました。犠牲者は就寝中で、
多くは子どもや女性でした。これに対する非難決議案が11日に国連安全保
障理事会にかけられましたが、いつものように常任理事国の米国の拒否権
行使で否決されました(日本は棄権)。国連人権理事会は15日に特別会合を
開いて非難決議を採択し(日本は棄権)、国連総会でも17日に「深く憂慮す
る」決議が採択されましたが(日本は賛成)、米国、ヨーロッパ諸国、そし
て日本の態度はあまりにもイスラエルの不法な軍事行動に対して寛大で、
事態の改善が望めない状況です。
危機の深刻さに比してメディアでの扱いもあまりに小さく、パレスチナの
人々は世界から見捨てられた絶望感を味わっています。一日も早く、正義
と平和が回復されますようご加祷ください。また、以下に紹介するアムネ
スティのアピール文などを参考に、イスラエル政府や日本政府に声をお届
け下さい。
※ 参考
- パレスチナ子どものキャンペーン:声明「ガザの犠牲をこれ以上増やさ
ないため、国際社会は介入を」
http://www32.ocn.ne.jp/~ccp/others/0611gaza-appeal.html
- アムネスティ:イスラエル軍のガザ地区侵攻に対する緊急アクション
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=464
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■2. 日本福音ルーテル教会の取り組み
(※ 11/21付けJELCフラッシュニュースからご紹介します。)
11月20日から30日まで、日本福音ルーテル教会の山之内正俊議長と、スタッ
フ、そして教会からの一般参加者13人からなる訪問団が、平和交流ツアー
に出発しました。先ほど、現地より無事到着のメイルが入りました。
この訪問は、昨年パレスチナ人クリスチャンで、ルター派のベツレヘム・
クリスマス教会のミトリ・ラヘブ牧師を日本にお呼びし、講演会や平和交
流をしましたが、この継続した企画で実現しました。
パレスチナでは、双方教会の議長同士の会談、分離壁やベツレヘムのフィ
ールドトリップ、現地パレスチナ人との交流、日本の遊び、食事、文化な
どを紹介し、また原爆や平和についての展示やワークショップをする
「Japan Week」で交流します。また、パレスチナの業者やガイドさんにお
願いした「聖地ツアー」などをする予定です。
ウエブページ上でも、様子を逐次掲載し、献金も募り、パレスチナや、
LWF(ルーテル世界連盟)を通じての各種支援をしています。
http://jelc-rentai.blog02.linkclub.jp/
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■3. 日本聖公会東京教区の取り組み
○ 集会「レバノン及びガザの子どもたちに平和を」
主催:日本聖公会東京教区エルサレム教区協働委員会
共催:サラーム・パレスチナ
日時:2006年11月25日(土) 午後2時~3時 写真展 / 午後3時~5時 報告会
会場:池袋聖公会 (豊島区西池袋5-24-5 電話:03-3986-4709)
* 地下鉄有楽町線要町下車6 番出口より徒歩1分
報告者:田中好子さん (パレスチナ子どものキャンペーン事務局長)
中村哲也さん (パレスチナ子どものキャンペーン職員)
お問い合わせ:日本聖公会 東京教区事務所 宣教主事 tel 03-3433-0987
○ 2007/2/7-17に「新しい聖地巡礼を考える訪問団」を派遣
日本聖公会東京教区は中東聖公会エルサレム教区との交流を進めています
が、取り組みの一つとして「新しい聖地巡礼」を考える訪問団が派遣され
ます。
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■4. 「聖地旅行」について
NCC国際担当幹事 真野玄範
聖書の舞台となった土地を訪ねてみたいと思われる方はたくさんいらっしゃ
るでしょう。しかし、現状ではイスラエル政府の政策に則って実施されて
いる「聖地旅行」ぐらいしか選択肢がないのが現実です。しかもその多く
は、現代国家イスラエルの建国を、聖書の預言の成就としたり、キリスト
再臨の徴とするような異端の信仰(キリスト教シオニズム)を広めること
を目的とした団体や活動家がエージェントとなって開催されているのです。
そのようなツアーでは、「聖地」において2000年以上にわたってキリスト
教信仰をまもってきた現地のキリスト者の共同体との交わりは全くありま
せん。また、今、聖書の土地に生きている人々が置かれている状況を、民
衆の視点ではなく権力の視点から見ることになります。
そもそも、キリスト教においては「巡礼」で訪ねるその場所そのものを聖
なるものとする発想はありませんでした。キリスト教では、元来「巡礼」
は、キリストや、キリストに従って殉教した人々の信仰の歩みを想起して
自らの信仰を強めるための教育的な行為として始まりました。今、パレス
チナで、正義と平和への希望の灯を消すまいと証を続けているキリスト者
たちが置かれている状況に無関心で、連帯のための交わりを持つこともな
い「聖地旅行」とは、一体何でしょうか。
日本聖公会の「新しい聖地巡礼を考える訪問団」や、日本福音ルーテル教
会の訪問団、またYMCAやYWCAが続けているオリーブの木植樹ツアーなどは、
従来の「聖地旅行」に替わる選択肢を具体的に模索し、機会を提供しよう
とするものです。NCCの国際わかちあい委員会では、「聖地」にパートナ
ーの教会・団体を持っていなくても、そうした「新しい聖地巡礼」が可能
になるような方策を考えていこうとしています。関心のある方は、どうぞ
NCCまでご連絡ください。
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■5. 過去の関連ニュース、関連リソース等
☆ パレスチナ救援募金アピール
2006/8/2 http://ncc-j.org/diarypro/archives/151.html
2006/5/16 http://ncc-j.org/diarypro/archives/126.html
☆ ガザ地区における人道の危機に関する緊急声明(2006/7/13)
http://ncc-j.org/diarypro/archives/142.html
☆ パレスチナにおける平和 (2006/5/20)
http://nccj.sakura.ne.jp/diarypro/archives/128.html
☆ イスラエル・パレスチナ情勢に関する各国NCCへのWCC書簡(2002/3/15)
http://ncc-j.org/diarypro/archives/94.html
★ ACTの写真ギャラリー (2003, by Paul Jeffrey, ACT International)
http://gbgm-umc.org/umcor/actphotos/opt3/
★ EAPPIの参加者のレポート(英文)
http://www.eappi.org/eappi.nsf
★ 東エルサレムYMCAが提供するリソース(英文)
http://www.jai-pal.org/content.php?section=4
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