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エキュメニカル・カレンダー 2008

■1月6日

○主よ、 遣わしてください-和解と平和の実現のために-(NCC第36総会期テーマ)

 敗戦後、NCCに加盟する多くの教会・キリスト教団体は、戦争に加担した罪を神の前に告白し、悔い改め、神と隣人に対し赦しを乞いました。私たちは、過去の「加害の記憶」と、歴史が私たちに教えたことを心に刻み、2度と同じ罪を犯さないことを決意し、新たな道を歩み出しました。

 しかし現在、日本は、教育基本法を変え、平和憲法を改訂する準備が着々と進められています。私たちは、このような時代の流れの中で、傍観者として状況を座視する余裕はありません。イエスのみ言葉に聞き、和解と平和の福音に立って生きる勇気を持つことが求められています。

 私たちの信仰の歩みと宣教の働きの根底には、イエス・キリストが神に派遣され、神から託された使命を、この世において遂行した事実があります。この派遣の延長上に、復活のイエスを経験した弟子たちの働きがあり、教会の宣教の働きがあり、一人一人の信仰の歩みがあるのです。

 聖書は、「父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす」(ヨハネ20:21)と伝えています。私たちは、この神からの招きと派遣に「主よ、遣わしてください-和解と平和の実現のために」と応答する者でありたいと願います。

■1月13日

○「外国人住民基本法」の制定

 日本の植民地政策によって台湾や朝鮮半島から日本に来ざるをえなかった人々とその子孫は、いわれのない苦痛を背負わされたことを謝罪されることはありませんでした。逆に日本政府の管理の対象として、「外国人登録法」により、1994年にいたるまで指紋押捺を強要され、「ひとりの人間」としての存在価値が認められない屈辱を味合わされてきました。このような歴史の事実を教会が自分たちの課題として取り組む中から「外国人住民基本法」を制定しようという動きは生み出されました。

この法律案は、在日外国人が安心して暮らせる社会が実現することを求めるものですが、その実現は、日本人が差別・排斥といったものから自らを解放することでもあります。

日本で暮らす外国人は、生活する地域で、買い物をし、家族で暮らせば働きの場を与えられ、町で人に会えば互いにあいさつを交し合う「地域に暮らす住民」です。外国人住民基本法の制定は、私たちの暮らす地域を新しく変えていくはずです。法律が制定され、施行されるまで署名にご協力ください。

日本に暮らす外国人と日本人が共に生かされる社会の実現を祈りましょう。

○外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会(外キ協)

 外キ協は、外国人登録法(外登法)問題を、日本の教会の宣教課題として取り組んできたエキュメニカルな団体です。

昨年、外キ協は設立20周年を迎えました。この20年の歩みが、外登法の指紋押捺制度を撤廃する成果を導いたことは、日本の教会が自らの歴史的責任を果たした一つの貴重な財産といえます。

しかし、2006年5月に「出入国管理及び難民認定法」が改悪され、日本に入国・再入国する16歳以上のすべての外国人(特別永住者などは除く)から、入国時に指紋および顔写真を強制採取されることになりました。この改悪状況を改善していくためにも、外キ協は、「外国人住民基本法」の早期実現を切に求めています。個々の教会が、民族、人種、国籍の壁を乗り越えて、主イエスの名によって共に生きていける場となる働きは、小さいながらも各地域ですでにおこり始めています。その働きが、主の肢なる教会に繋げられていくことを共に祈りましょう。

外国人管理・排外政策から、教会が解放されますように。

■1月20日

○キリスト教一致祈祷週間(1月18〜25日)

 キリスト者の一致のための祈祷週は、北半球では大体、毎年1月18日〜25日に守られています。日本キリスト教協議会では、カトリック中央協議会と共同して、毎年、世界教会協議会(WCC)信仰職制委員会とカトリック教皇庁一致促進委員会が準備した資料を翻訳し、式文を作成し全国の教会に配布しています。

2008年の主題は、「絶えず祈りなさい。」(I テサロニケ5:17)です。一致祈祷会の働きは地道ではありますが確実に全国の教会に根を広げています。共に祈りましょう。

○NCC信仰と職制委員会

 委員会では「目に見える一致」を目指して、NCC加盟教会の委員に加えて、カトリック教会、ロシア正教会から委員としてご奉仕いただき、活動を展開しています。毎年、カトリック教会と共同で一致祈祷会と対話集会を実施しています。教派間の一致、他宗教間との対話も視野にいれ、活動をしています。

■1月27日

○NCC文書事業部

 キリスト教に関心を持った多くの人は、まず書店に行って「聖書」や「キリスト教入門書」を購入するのではないでしょうか。しかし一般書店には、キリスト教書が少数しかありません。書店は、あまり売れない本を置きたがらないからです。NCC文書事業部は、全国の一般書店にキリスト教書を置いてもらうための普及活動をしています。キリスト教に関心を持たれた方、求道心が芽生えた方に、「聖書」と良きキリスト教書が届いて、信仰に導かれますようお祈りください。

○日本盲人キリスト教伝道協議会

 明治以後の日本の視覚障害者福祉は、多くの盲人クリスチャンによって推進されました。戦後、ヘレン・ケラーの来日をきっかけとして、1951年に盲人信徒を中心に、NCCと日本基督教団が協力して盲人伝道協議会が生まれました。超教派の総合的なキリスト教伝道団体で、視覚障害者への宣教、視覚障害信徒の信仰生活および教会生活の支援、教会の障害者理解の推進、海外の障害者との交流等、さまざまな活動を、皆さまの献金に支えられて、行っています。

 ホームページ:http://www5e.biglobe.ne.jp/%7emoden/

■2月3日

○セクシュアル・マイノリティである人びとの存在を覚えて

 人間は「男」「女」のどちらかに生まれ、「女の子」は「女の子」らしく、「男の子」は「男の子」らしく育てられ、異性を愛し、結婚して子育てをするという、画一的な生き方が当たり前とされてきました。

このような現状の中で、同性愛者、バイセクシュアル、トランスジェンダーなど、「多様なセクシュアリティ」を生きる人々の中には、社会の圧力を受け、自分らしく生きることに困難を感じている人も多くいます。生きることの根幹にかかわる性のあり方、その多様性を覚え、全ての人が神によってつくられ、一人ひとりが祝福されていることを思いおこしましょう。

■2月10日

○信教の自由を求めて

 1966年、時の日本政府は2月11日を「建国記念の日」と定め、翌年から「祝日」とされました。この日は、第二次世界大戦が終わるまでは「紀元節」(『日本書紀』で神武天皇の即位の日とされている日を、太陽暦に置き換えた日)として祝われていた日です。天皇を神として崇め、その権威を強めるために設定された日だったのです。

日本の教会はかつて、国家神道にからめとられ、神でないものを礼拝するよう強要されました。偶像崇拝や戦争に加担したその反省と悔い改めにたち、再びそのような道を歩まないようにと、2月11日を「信教の自由を守る日」としておぼえている教派もあります。

しかしその後も、元号法制化や国旗国歌法の制定に基づいた日の丸・君が代の強制などの動きが続いています。キリスト者は、神でないものをまつったり礼拝することはできません。また、他の宗教を信じる人たちの信仰の自由、信じない自由もたいせつにしなければなりません。一人ひとりの意思が尊重され、認め合う、平和な社会の実現を目指して祈り、行動しましょう。

■2月17日

○ドイツ語福音教会

東京にあるドイツ語福音教会は、2008年に創立123年を迎えます。スイス人宣教師によって教会が建てられ、横浜で始められました。最初の教会は関東大震災で倒壊し、次に献堂された教会は第2次世界大戦で焼失しました。現在の教会は五反田にあり、会員は約100家族。会員は、主にドイツ、スイス、オーストリア出身者。ドイツ福音教会(EKD)の協力で、教会運営がなされています。ドイツ語福音教会の働きを覚え、日本の諸教会との交わりもさらに進められるよう、お祈りください。

 ホームページ:http://www.kreuzkirche-tokyo.jp/

○富坂キリスト教センター

 富坂キリスト教センターは、120年前からドイツ・スイスの教会と緊密に関係する土地において、「キリスト教社会倫理の諸問題を学際的に研究する」ことを主目的に建設されました。

最初の「キリスト教と天皇制研究会」が戦前のキリスト教会の実態を天皇制との関係において追求して以来、過去の反省に基づいて未来に大きな夢を持とうとする教会の宣教に協力しつつ歩んでいます。超教派的な研究活動を通して、NCC宗教研究所との共同プログラムも推進しています。

ホームページ:http://www.tomisaka.jp/

○NCCドイツ教会関係委員会

ドイツ教会関係委員会は、日独教会協議会をこれまでに計5回、10年ごとに開催して日独の教会が学び合う交流と共同作業の機会を作ってきました。また、ドイツ教会と世界教会協議会の協力を得て、エキュメニカル運動に貢献する人材の育成を目的として奨学金プログラムを運営し、毎年2名前後を送り出しています。
現在、奨学金を受けてドイツに留学中の岡田仁牧師がよき学びを進められ、ご家族共々に健康が守られますよう、お祈りの内にお覚えください。

■2月24日

○NCC宗教研究所

 NCC宗教研究所は、日本の諸宗教の理解を深め、宗教間の対話・交流をすすめることをめざして設立されました(1959年NCC総会で決議)。

今日、平和・人権・環境などの問題について、宗教間の相互理解・対話の重要性が全世界的に強調されています。宗教研究所が、この大切な課題を果たせるようにお祈りください。

研究所は、雑誌『出会い』と英文雑誌『Japanese Religions』の発行、研究会・講演会・連続講義・ゼミナール・対話集会の開催など、従来からの活動に加えて、2002年から新しい企画として、毎年、海外から神学生数名を迎えて、英語で諸宗教の授業を提供し、また、諸宗教の人々との交流、宗教施設見学などを行うプログラムを立ち上げました。

なお、2007年度からは、これまでの「葬儀・祖先崇拝」「国家と宗教」「宗教の神学」などの研究会のほかに、神学者・牧師・医療・看護関係者を中心に「生命倫理研究会」が出発しました。

○日本クリスチャンアカデミー

 日本クリスチャンアカデミーは、異なった立場に立つ人々の間の話し合い(対話)を提供して、関東では関東活動センター(日本キリスト教会館内)を、関西は関西セミナーハウス活動センターを拠点に、活動しています。

また、関西セミナーハウスは比叡山のふもとの歴史的風土保存地区に位置しているので、各種の研修や教会の修養会などにも利用されています。

日本クリスチャンアカデミーの働きを覚えて、お祈りください。

ホームページ:http://www.academy-nippon.com

■3月2日

○世界祈祷日(3月7日)

 世界祈祷日は、毎年3月第1金曜日に、地球上の170余の国・地域でもたれる女性たちの主催によるエキュメニカルな祈りの運動です。その歴史は19世紀まで遡ります。祈りのテーマと式文の作成担当は、4年毎に開催される国際委員会(総会)で決められます。日本では、担当国・地域が作成した式文・資料をNCC女性委員会の責任で翻訳・配布しています。2007年は全国約300カ所で礼拝が守られています。

2008年の世界祈祷日は3月7日、テーマは「天上の知恵−新たな理解−ガイアナからのメッセージ」です。

○国際女性デー(3月8日)

 3月8日が「国際女性の日」と定められてすでに一世紀。国連では1974年を「国際女性年」と定め、それ以降毎年この「国際女性の日」を記念したイベントを開催し、ジェンダーの平等と女性のエンパワメントの促進、啓発に一層取り組んでいます。

1995年に北京で開催された「第4回世界女性会議」で、「北京行動宣言」が、各国の首脳や女性団体から強い熱意と固い決意をもって採択されました。

世界教会協議会(WCC)では、1991年から2000年の10年を「教会が女性と連帯する10年」と定めて、さまざまな権利とジェンダーの問題に教会が向き合うようにと呼びかけました。

女性たちが神さまの招きに応えて歩み出すことができますように。また教会が、女性たちの置かれている状況に敏感となり、問題解決の道を祈り求めていけますように。

○NCC女性委員会

NCC女性委員会は、キリスト者女性たちがイエス・キリストの生き方にならい、また勇気づけられ、教派・団体を越えて活動している委員会です。

<活動目標>

○教派・団体からのメンバーの交わりを通して相互理解を深め、互いの働きのために祈り合い、経験や知恵を分かち合う。

○女性や子どもたちの尊厳を損なっている状況について、共にその回復のために働く。

○和解と平和の活動に、世界の女性達と連帯する。

<具体的な働きとしては>

○「世界祈祷日」の日本における責任団体として、世界共通の礼拝式文と関連資料を翻訳・編集し、全国配布します。また各地での祈祷日開催の呼びかけと支援を行います。

○WCCの「すべての暴力を克服する」運動に応えて、「いのち いとおしんでいますか」の共通テーマで、連続フォーラムを開催しています。またこの運動に関連する情報を「キリスト者女性のネットワーク」として随時発信します。

○韓国NCC女性委員会と協働で「日本・在日コリアン・韓国NCC女性委員会連帯・交流会議」を隔年で開催して7回を数えます。

○日本軍強制「慰安婦」問題をはじめ、女性の視点で戦争の記憶を次代へ語り継ぐとともに、加速度的に進んでいる「戦争をする国づくり」を阻止するための活動に、幅広く協働していきます。

■3月9日

○日本福音同盟(JEA)

 日本福音同盟(JEA)は、1968年に同盟を結成した総数12万人あまりの日本の福音派の団体です。福音的諸教会の交流・協力機関です。

 相互理解と交わりの促進、諸問題への必要な対処、各種専門委員会による調査研究の実施と情報の提供、世界の同様な団体との協力提携を目的としています。その中で社会委員会は、社会的責任、ことに信教の自由を守る戦いとしてセミナーや重要な問題について内外に声明を発信してきました。

次の事柄を共にお祈りください。

  • 憲法改正についての動きに対して「主権者である私たちは警鐘を鳴らし、強く反対」と社会委員会からの呼びかけに、諸教会が協力してこれにあたることができるよう。
  • 国内外の起きる諸問題に対して協力し、JEAとして必要なる対応を果たせるよう。
  • 2009年開催を予定している第5回日本伝道会議への準備が、この時代における福音の宣教と証詞の機会として整えられていくよう。

■3月16日

○沖縄からすべての基地が撤去されますように〜辺野古と高江での<いのちを守る>闘いを覚えて

 在日米軍基地の75%が国土面積の0.6%の沖縄に集中しています。それは沖縄を「捨て石」とした日本の政策の結果であり、兵士による暴行事件や環境破壊をもたらし続け、自立した地域経済の発展を阻害してきました。また在沖米軍基地はアジア諸国への前線基地として数々の戦争で使われて二重に沖縄の人びとを苦しめ、また近隣諸国との和解を困難にしています。さらに沖縄では新たに、高江にヘリポートを作る計画があり、その阻止行動のために、辺野古での運動の人手が足りなくなっています。

沖縄・辺野古と高江での新基地建設阻止は沖縄で負わなければならない課題ではありません。アジアにおける<いのちを守る>闘いとして今まで以上に覚え、共に祈り、働きたいのです。

■3月23日 復活日

○被造世界を覚えて

 1990年に、「正義・平和・被造物の保全」(JPIC)世界会議が韓国ソウルで開催されました。JPICが世界の教会にもたらした新しい視点は、世界教会協議会(WCC)バンクーバー総会の主題である「イエス・キリスト―世界の生命」によく表されています。それはJPICの取り組みが人間の問題に限定しない世界の被造物すべてを含んだ「いのち」を問題にしていることです。この視点は、WCCが環境問題や生命倫理の問題に取り組む出発点となりました。

生態系は英語でエコロジカル・システムと言いますが、エコロジカルの語源になっているのはギリシャ語のオイコス(家や共同体)で、エコノミー(経済)やエキュメニカル(教会一致)もオイコスを共通の語源としています。すべての被造物は、神の愛のうちに一つの家族として、絶妙な相関関係の中で生き、死に、再生産されているのです。私たちの被造世界の秩序は、それをお造りになった神の真実に依拠しています。人間が被造世界の主人として身勝手にふるまうことは、自己破壊の道を歩むことに他なりません。

ここ数年、世界各地で異常気象が相次いでいることが、報道されています。「被造世界のうめき」が聞こえてきます。聖書には、神によってつくられた被造物がさまざまな場所で、一定の秩序のもとにそれぞれ関係しながら、美しいバランスを保っていることが記されています(詩編104:13他)

このイースターの時、一人ひとりが神より命の息吹を吹き込まれた、生かされた存在として、生態系の中で生きていることを覚えましょう。また私たちが、神に仕える者として、「被造世界のうめき」に応答する者として神の創造の働きに参与することができるように祈りましょう。

■3月30日

○日本キリスト者医科連盟(JCMA)

 1938年夏、京大YMCA医学生による中国大倉施療班派遣が前史です。1949年1月7日、東大・京大・名大の医学生を中心に活動が展開され、先輩医師も含めて横須賀衣笠病院にて第1回総会を開催し、日本キリスト者医科連盟が発足しました。その後、全国地方部会が次々と形成され、全国組織となり、医師中心のみでなく、広く保健医療従事者をも加えて、今日に及んでいます。
    

 1960年4月1日、前史を受け、日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)を発足させ、今日まで多くの保健医療従事者を海外に派遣しています。

ホームページ:http://homepage3.nifty.com/jcma

○日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)

 JOCSは、日本がアジアの人々に対して犯した戦争への深い反省に立ち、和解と平和の実現を願って設立されました。

JOCSは、「みんなで生きる」をモットーとして、1960年の設立以来、一貫して海外の保健医療に恵まれない地域に医療従事者を派遣し、現地の草の根の保健医療の向上に協力しているNGO(非政府組織)です。

○これまで派遣したワーカー約60名(延べ10カ国)

○奨学金による人材育成支援7カ国・106名(2007年度実績)

 2007年度は、ネパール・バングラデシュ・カンボジアに加え、新たにパキスタン・タンザニアへもワーカーを派遣しました。

今この瞬間にも苦しみあえぐ多くの人々がいます。JOCSはその命と向き合って活動しています。最も小さく弱くされた人々との共に生きる働きを祈り、お支え下さい。

聖書:「私があなたがたを愛したように、あなた方も互いに愛し合いなさい」

ホームページ:http://www.jocs.or.jp